掲示物・つりさげ表示・点字表示

私たち弱視者にとって、天井からの吊り下げ式など、高い位置の表示は見づらい。柱や壁など目の高さにある表示や、床面への矢印などの表示は見やすくて便利である。

 表示は、大きな文字、コントラストのはっきりした文字が見やすい。路線のシンボルカラーを地の色に使っているような表示は、淡い色だと非常に見づらい。

黒地をバックに白い文字で書かれていて、見やすい案内表示
写真 コントラストがはっきりして見易い案内表示の例
路線カラーであるうぐいす色の地に白い文字で書かれた「山手線 渋谷・品川方面」と書かれた案内表示
写真 路線カラーを地の色に使っているためコントラストが悪い案内板の例

 外国人には便利な多言語表示は、私たち弱視者には、文字が小さくなってしまって見にくいケースもある。また、切符の絵=券売機・精算機、鍵の絵=コインロッカー、といったアイコンのようなマークでの表示(ピクトグラム)がよく見られるが、マークの判別がしにくいこともあるので、文字も併記してほしい。

定期券売り場を示すピクトグラムの脇に「定期券売り場」と書かれているのだが、余白の割りに文字が小さい
写真 ピクトグラムは大きいが文字が小さくてわかりにくい例
電車のイラストと文字をうまく配置していて、しかも白地に黒文字なので非常に読みやすい
写真 ピクトグラムと文字が見やすく配置された案内板の例

同社線の乗換案内表示はわりと充実しているが、他社線への乗換案内表示が分かりにくいことがある。A社の出口からB社の入口までの表示が少なくて戸惑うことがあるので、充実させてほしい。

乗換案内 「横須賀線」という文字より「丸の内線」という文字のほうが小さい
写真 自社線より他社線の方が文字が小さく見にくい例

点字の読める視覚障害者にとって、階段の手すりへの点字案内は大変便利である。

レポート目次に戻る